【東京】8日付の琉球新報の報道で明らかになった海砂利採取船を巡る投資トラブルとは別の、辺野古新基地を巡る新たな投資トラブルが浮上した。2020年3月から12月にかけて名護市辺野古の新基地建設工事の関連事業への出資名目で、東京都内の会社経営者に9億円をだまし取られたとして、都内の50代男性が、詐欺罪での告訴状を警視庁に提出していたことが8日までに関係者への取材で分かった。「辺野古マネー」にまつわる巨額投資詐欺の広がりが浮き彫りとなる。
関係者によると、被害を訴えている男性は、埋め立て工事で使用する重機のリース事業に出資すれば「対価」として配当が支払われるとして、出資に応じた。計5回の出資総額は9億円に上ったが、次第に「対価」の支払いが滞り、22年6月以降は支払いが止まった。
出資を持ち掛けた会社経営者は、勧誘の際に「内閣府も顧客となることが決まっている」などと話していたという。
男性の代理人弁護士は「内閣府が辺野古の埋め立て事業に関わるという事実は確認できず、事業自体が虚偽の疑いが強い」とし、詐欺罪での告訴状提出に踏み切ったという。
(「幻影の辺野古マネー」取材班)
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