有料

年間200万円、返済不要の奨学金で台湾留学を支援 みらいおきなわと現地大手金融グループ系学院が協定


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
留学プログラムに関する協定を締結した中信金融管理学院の施光訓学長(左)とみらいおきなわの宮里尚社長=9日、那覇市の沖縄銀行本店

 おきなわフィナンシャルグループの地域総合商社「みらいおきなわ」は9日、台湾大手金融グループの中国信託ホールディング(CTBC)が運営する「中信金融管理学院」(台南市)と留学プログラムに関する協定を締結した。経済的な理由で留学が難しい学生の支援を目的に、学院側は必要な学費や寮費、食事など滞在費用(年間約200万円)をまかなう返還不要の奨学金を提供し、卒業後のグループでの就職も保証する。みらいおきなわは県内の自治体や学校への情報提供や審査の協力を担う。

 CTBCは中国信託商業銀行を傘下に置く金融グループ。学院は2000年に設立された4年制大学で、1100人以上の学生が金融や財務、AI(人工知能)などを学んでいる。

 留学対象は高校を卒業した18歳以上22歳未満で、審査の上、希望の規模に応じて年間最大20~30人の受け入れを見込む。今後、来年8~9月の入学に向け募集を始める。中国語の学習プログラムも用意している。卒業後はグループ内での雇用が保証されているが必須条件ではなく、金融以外への就職事例もあるという。

 留学プログラムは、沖縄銀行とCTBCが14年に締結した業務提携に基づく。9日に沖縄銀行本店であった協定書締結式で、学院の施光訓(スークヮンシュン)学長は「安心して台湾に留学し、アジア金融における国際的な知識を身につけることを期待している」とあいさつ。みらいおきなわの宮里尚社長は「学生に海外で学ぶ機会を提供することを通じて、未来の沖縄の活性化に寄与したい」と述べた。
 (當山幸都)