【伊江】沖縄戦の伊江島の戦闘で日本軍の部隊106人が戦死したとされる地帯にある壕(ごう)の特定に向けた調査を伊江村と県、厚生労働省が進めていた件で、厚労省が10月下旬から11月上旬にかけて、壕の入り口を特定するため、現地の試掘調査を予定していることが10日、村と厚労省への取材で分かった。
村と厚労省によると当時の米軍日報や日本軍の記録、住民の証言などから日本軍が使っていた壕は村東江上の家畜市場から東にある段丘の一角にある可能性が高い。調査は壕があるとされる地点を15~30メートル四方、掘削することを想定している。
村はこれまで、県を通じて国に遺骨収集を要望しており、22年11月に県が現地調査で住民の証言を聞き取りしたほか、今年3月には厚労省の職員らが現地の地形を確認し、試掘する方向性を示していた。
(金城大樹)