来年4月をめどに那覇―久米島間を約1時間で結ぶ高速船の就航を計画している久米島オーシャンジェット(久米島町)は14日、那覇市のロワジールホテル那覇で設立会見を開いた。大道敦社長は「町民の要望もあった。経済効果が期待できると思っている」と語った。
同社は6月1日に設立。高速船は「ジェットフォイル」と呼ばれる水中翼船で、JR九州高速船(福岡市)と7月28日に売買契約を締結し、博多―韓国・釜山間で運航していた高速旅客船「ビートル」(全長約30メートル、164トン)を約6億で購入した。
定員は210~220人。那覇港―兼城港を1日2往復し、運賃は往復1万2千円(片道6千円)とする。夏場や正月は臨時便も出す予定で、年間20~25万人の利用者数を見込む。
現在は久米商船が渡名喜島経由でフェリーを運航している。オーシャンジェットの就航で那覇―久米島間の海路は片道2時間以上短縮される見通し。同社は「久米商船はどちらかというと貨物が主。(路線参入で)フェリーの運航スケジュールに影響を与えることはない。共同して取り組んでいきたい」とし、観光客誘致や交流人口の増加で相乗効果を目指すとした。
(謝花史哲)