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熱闘 バスケW杯OKINAWA 出場チーム紹介(3)カボベルデ 小さな島国、念願の初出場


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シュート狙うカーボベルデの大黒柱のウォルター・タバレス(FIBA提供)

 今回のFIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)で、アフリカ北西部の群島から成り立つ島国カボベルデ共和国の出場が最も大きな反響を呼んだ。人口は約56万人(2021年)。沖縄県の人口の半分以下で、今大会の出場国の中で最も人口が少ないチームだ。小さな島国がアフリカ大陸予選を勝ち抜いて本戦初出場を決めた。カボベルデは、大会前に与那原町で合宿を行う予定で、プロ選手を間近に見られる貴重な機会になるだろう。

 カボベルデ男子代表は「ブルーシャークス」の愛称で呼ばれている。ゴール下を制圧するエース、ウォルター・タバレスを中心としたインサイドアタックに加え、いきおいと迫力のある野性的な速攻が特徴的なチームだ。

 カボベルデにとっては念願のW杯出場のため、一度は現役を引退した37歳のジェフリー・シャビエルや39歳のフィレル・メンドンカらが現役復帰をして出場する。同国にとっての、W杯の価値の大きさが分かるエピソードだ。青いサメの群れが沖縄で他の実力国を食い荒らし、夢の決勝ラウンドに進めるのか期待が寄せられる。

 エースのタバレスは過去にNBAに在籍し、スーパスター、レブロン・ジェームズとチームメートになった経験もある221センチ、120キロの超大型ビッグマンだ。昨年はヨーロッパ最強クラブのレアル・マドリードの5連覇に貢献した。決勝戦では24得点、12リバウンドの記録を残してMVPにも選ばれた。ヨーロッパのトップレベルで大活躍するタバレスが、誇りを胸に祖国の大躍進の物語を沖縄で始める。

 (沖縄バスケ情報誌「アウトナンバー」ライター・星川圭央二)


 沖縄市の沖縄アリーナでFIBAバスケットボールワールドカップ2023が25日から9月3日の間に開催される。沖縄アリーナに集うグループEとFの8チームの選手やチーム状況を寄稿してもらった。