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沖縄ビール輸出33%増 「輸出先2位」の国での急増が要因に 2022年実績


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 沖縄地区税関は17日、2022年の県内ビール輸出実績を発表した。数量は前年比33.0%増の5686キロリットル、金額は46.3%増の10億7276万円でいずれも比較ができる1988年以降で過去最高となった。輸出額が10億円を超えたのは初めて。主要輸出先のオーストラリアの2大アルコール量販店チェーンで県産ビールが取り扱われるようになったことなどが要因。

 地域別では台湾が1994キロリットルで全体の35.1%を占め最多だった。次いでオーストラリアの1792キロリットル(構成比31.5%)、米国829キロリットル(14.6%)と続いた。この3カ国で8割を占め、他に中国や韓国など9カ国に輸出された。

 台湾は18年以降、順調に増加。コンビニ市場で取り扱い店の増加や量販店での販路拡大が上昇要因となった。

 オーストラリアは21年が20年比で6.8倍となるなど、この2年で急増した。オーストラリアは全土で県産ビールが販売されるようになり「日本産ビール」として人気を高めているという。

 今後はコロナ禍による飲食店での需要低迷から回復しつつあるほか、輸出が落ち込んだ韓国で回復の見込みがあることなどから、沖縄税関の担当者は「引き続き好調に輸出が推移していくと見ている」と話した。
 (謝花史哲)