1990年代前後、高校バスケットボールの強豪校として全国高校総体3位に輝くなど、県内外で好成績を残した北谷高校男子バスケ部が昨年、当時着用していたユニホームのデザインを復刻させた。当時のユニホームは、人気バスケ漫画「スラムダンク」の主人公が所属する湘北高校のユニホームのモデルとされる。19日、90年代のバスケ部OBと現バスケ部員ら約50人が集まり、現役生を激励する試合が同校で行われた。参加者からは「強豪復活」を願う声が相次いだ。
同校を率いたのはバスケ界の名将、安里幸男さん(69)。89~99年度同校に勤め、91年の浜松総体で3位に導いた。安里さんが転任後もしばらくは同じユニホームだったが、その後デザインが変更されたという。
ユニホームを復刻させたのは現在、同校バスケ部顧問の山城正智さん(47)。他校のバスケ部だったが、全国常連だった北谷高校のユニホームに憧れていて「強かった北谷、伝統校の自信を持ってほしい」と思いを込めたという。
復刻したユニホームはかつてと変わらず、赤と白を基調にし、胸に「CHATAN」、太ももに「CH」の文字が入る。
バスケ部主将で2年の又吉倫久さん(16)は復刻ユニホームに身を包み「中学の時にYouTubeで見て、スラムダンクも見て、かっこいいと思っていた。周りからもうらやましがられる」と語り、今後の活躍を誓った。
OBもこの日のためにかつてのTシャツを着て現部員との試合に臨んだ。21期生の平良朋樹さん(43)は「先輩たちの結果以上のものを、新しい北谷をつくってほしい」と激励した。壮行試合を見つめていた安里さんは「懐かしい」と目を細めながら、「康矢に打たせ」と現役さながらOBにげきを飛ばした。
(仲村良太)