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米軍、月内にも防錆格納庫の工事を開始 嘉手納基地の元駐機場に建設 沖縄防衛局通じ町に連絡


この記事を書いた人 琉球新報社
米軍が防錆整備格納庫の建設を計画する嘉手納基地の元駐機場「パパループ」=5月16日

 【嘉手納】米軍嘉手納基地の元駐機場「パパループ」での防錆整備格納庫建設計画を巡り、米軍が早ければ今月中にも工事に着手することを沖縄防衛局に通知していたことが、22日、分かった。米軍は2024年6月ごろに格納庫の本体工事に着手する予定で、28年夏ごろの完成を見込む。

 防衛局は10日、嘉手納町に対し「(米側から)早ければ今週から現場事務所や柵の設置などの準備工事を開始し、8月末には盛り土部分の低木の伐採を開始する予定であるとの連絡があった」と伝えていた。

 防衛局は米軍に対して、工事に伴う騒音の抑制や、粉じんの飛散など周辺住宅地域への影響を最小限にとどめるように申し入れているという。

 琉球新報は既に着工したかどうか、米軍と防衛局に質問したが、22日午後7時時点で回答はない。

 格納庫建設計画を巡っては、予定地のパパループが住民居住地に近く騒音や悪臭などの懸念があることから、町は予定地の変更などを求めていた。しかし米軍は計画通りパパループで建設を進めるとした。一方、當山宏町長は6月の町議会一般質問で、今後米軍に対し計画の見直しを求めないと表明した。
 (石井恵理菜)