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沖縄初、物流特化の研究所を設立 琉球通運グループ 市場動向や政策など調査


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 琉球通運グループ(新垣直人会長)は23日までに、県内初となる物流・ロジスティクス分野に特化した調査研究に取り組む総合研究所「琉通ロジスティクス総合研究所(琉通総研)」を設立した。市場動向や物流政策の調査などを進め、課題を精査するほか、公民連携や物流施設開発の企画などに取り組む。

 代表理事は新垣会長が務める。調査対象は物流や調達、生産、輸送、梱包(こんぽう)、情報システムなど物流関連業務全般にわたる。まずは琉球通運グループの実績を基礎に調査研究を拡充する。将来的に県内業界との連携を図り、業界発展のための研究成果の創出を目指すとしている。人材育成事業にも取り組み、第1弾として9月からグループ内で研修を始める。

 同グループは県内貨物の取り扱いについて、航空と海上いずれも増加傾向にあり、「各社とも倉庫の稼働状況は逼迫(ひっぱく)してきている」と現状を説明。物流活性化に向け、港湾整備計画の見直しや人手不足の解消などの課題があるとした上で「国を挙げて観光立国推進に注力する中、沖縄の位置付けは極めて重要だ。観光の基軸をなす人流、物流、ロジスティクスの最適化は重要課題だ」と調査、研究を深める必要性を強調した。
 (謝花史哲)