バスケW杯、沖縄アリーナできょう開幕 パリ五輪目指す日本代表がドイツと初戦 県内4カ所にPV会場


この記事を書いた人 琉球新報社
前日の練習で汗を流す日本代表の渡辺雄太(中央)、富樫勇樹(右)ら=24日、沖縄市の沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)
パブリックビューイング用の大型スクリーンが設置され、開幕を待つ沖縄セルラースタジアム那覇の公式ファンゾーン=24日午後、那覇市の奥武山公園(小川昌宏撮影)

 世界規模のスポーツ大会となるFIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023は25日、沖縄市の沖縄アリーナなどで開幕する。開幕を前に、24日には県主催の歓迎レセプションが開かれたほか、唯一の公式ファンゾーン会場となる奥武山公園など、県内4カ所のパブリックビューイング会場で準備が進んだ。

 W杯は日本・フィリピン・インドネシアの3カ国共催。グループEの日本代表は、アジア最上位に与えられるパリ五輪出場権の獲得を目指し、25日午後9時10分から、沖縄アリーナで世界ランク11位のドイツ代表との初戦を迎える。日本代表は24日午前と午後に練習を実施し、連携などを確認した。夜の練習後、トム・ホーバス監督、キャプテンの富樫勇樹選手が記者会見を開き、意気込みを語った。

 那覇市の奥武山公園に設置される公式ファンゾーンはグッズ販売や飲食店などが出店する。県内ではこのほか、沖縄市の沖縄こどもの国、宜野湾市のトロピカルビーチ、北谷町のサンセットビーチに試合を中継するパブリックビューイング会場が設けられる。

■日本代表が最終調整 NBA選手のシュルーダー擁するドイツ戦、堅守と速い攻撃が鍵

前日練習で汗を流す日本代表の渡辺雄太(右端)、富永啓生(左から2人目)、比江島慎(中央手前)ら=24日午後、沖縄市の沖縄市体育館(小川昌宏撮影)

 FIBAバスケットボールワールドカップ2023の初戦となるドイツ戦に向けて、日本代表は24日午前と夜の2回、練習を実施し、最終調整をした。NBAで活躍するデニス・シュルーダーを中心に、インサイドも長身選手がそろい、世界ランク11位と格上のドイツとの対戦。日本代表は堅守からの切り替えと、速い攻撃につなげられるかが焦点となる。

 24日夜の練習後に記者会見したトム・ホーバス監督は「私たちの目標はワールドカップでアジアナンバーワンになって、パリ五輪の出場権を獲得することだ」と意気込みを語った。

 キャプテンの富樫勇樹は「アジア1位になるという明確な目標がある。チームとしても準備をしてきたので、それをコートで出すだけだ」と強調した。

 ドイツ代表で日本が最も警戒しているのが、チームをまとめるポイントガードのシュルーダーだ。昨季まで名門ロサンゼルス・レイカーズでプレーし、ゴールに近いペイントエリアまで切り込めるスピードとテクニックを併せ持つ。シュルーダーの切り込みから日本の守備が縮まったところで、インサイドのダニエル・タイスへの合わせなどもある。日本はドイツの思い通りにさせないよう、守備を強める必要がある。

 同日午前の練習後、取材に応じた日本代表センターのジョシュ・ホーキンソンは「ドイツはビッグマンがそろっているので、日本はペイントを突かれると思う。全員で固めて守り、リバウンドを取り切りたい。いい守備からの展開を40分間、続ければチャンスは出てくる」と意気込みを語った。けがなどの影響で、渡邊雄太とは初めて一緒に出場することになるが「しっかり走ることもできるので、2人のコンビネーションは他の国にとっても脅威になると思っている」と自信をのぞかせた。

 日本代表は24日、午前、夜ともに練習終盤5分間を報道陣に公開した。スリーポイントに期待がかかる渡邊や富永啓生らがリラックスした雰囲気でシューティングし、感触などを確かめていた。

 (池田哲平)

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