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塩川のコンベヤー不許可を 県北部土木事務所で市民団体が座り込み 辺野古の新基地建設


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本部港塩川地区のベルトコンベヤーを巡り、本部町島ぐるみ会議と協議する県北部土木事務所の職員ら=29日、名護市の県北部合同庁舎

 名護市辺野古の新基地建設で土砂搬出のため本部港塩川地区に設置されたベルトコンベヤーについて、本部町島ぐるみ会議は29日、県北部土木事務所を訪れ、事業者に使用許可を出さないよう求めた。設計変更が必要な大浦湾側の埋め立て用土砂を辺野古側に仮置きする沖縄防衛局の計画を巡り、県の対応が矛盾していると訴えた。

 コンベヤーの申請・許可は1カ月ごとに行われている。北部土木事務所は「港湾施設の使用は港湾関係法令にのっとり処理している」と回答、9月分も許可する方向で手続きを進めていると明らかにした。これに対し島ぐるみ会議は、県が防衛局の計画に対して今月中に行政指導を出す方針と矛盾していると指摘。その後も北部土木事務所から十分な説明がなかったとして約3時間半の座り込みに発展し、県幹部による説明と説明終了までの使用許可保留を求めた。事務所側は座り込みを受け「県土木建築部で調整する。許可を今日出すことはない」と説明した。

 防衛局は辺野古側の仮置きを巡り、3日付で業者と契約を締結した。島ぐるみ会議は16日付の要請書でコンベヤーが仮置き工事に使用されるとし、設置を許可しないよう求めていた。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは「県は正式に行政指導で中止を求めている。それにも関わらず許可をすることは通用しない」と憤った。
 (武井悠)