「知事、反対貫いて」「裁判官も歴史を知って」 辺野古裁判で上告棄却 市民ら不当判決訴え抗議 沖縄・名護市シュワブゲート前


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座り込みをする市民を移動させる県警機動隊員ら=4日、名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設の設計変更申請の不承認を巡る訴訟で、最高裁が県の上告を棄却し、県の敗訴が確定した4日、名護市のキャンプ・シュワブゲート前では市民らが集まり、埋め立て用の土砂を搬入するトラックの前に座り込み、抗議活動を続けた。市民らが午前8時半ごろから午後3時半ごろまで抗議する中、70台のトラックがシュワブ内へと入った。

 同日午後3時ごろ、県の敗訴が確定したことが分かると、集まった市民らは「不当判決は許さないぞ。沖縄いじめはやめろ」などと抗議の声を上げた。県警の機動隊員らに抱えられ、移動させられる市民も見られた。

埋め立てが続く名護市辺野古のキャンプシュワブ沖の新基地建設現場(辺野古側)=4日、名護市辺野古から撮影

 読谷村から参加した男性(73)は、最高裁の上告棄却に対し「裁判官にも沖縄の歴史を知ってほしい。自分たちの感覚で一辺倒に考えてほしくない。政府には基地をなくすことを真っ先に考えてほしい」と訴えた。

 浦添市から参加した県統一連の瀬長和男事務局長(60)は、1995年に起きた米兵による少女乱暴事件と同じ日に判決が出たことについて、「国や最高裁は沖縄の歴史を顧みたことがあるのか」と憤り、「玉城デニー知事には反対の意志を貫いてほしい」と強く要望した。
 (金城大樹)