国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」(高良倉吉委員長)は5日、2023年度第1回会合を那覇市の県市町村自治会館で開いた。正殿完成後に整備される北殿・南殿等の施設について議論し、北殿整備中は御庭(うなー)に利用者用のトンネル型仮設道路を設置することで意見が一致した。
2019年の火災の際に正殿とともに焼失した北殿については、正殿完成後に整備が開始されることが決まっている。その際、工事エリアと正殿へ行く利用者の動線が交鎖することから、北殿整備中は正殿前の御庭にトンネル型仮設道路を設置し、利用者の安全を確保する。利用者は奉神門を抜けた後、トンネルを通って正殿へ行く必要がある。
高良委員長は、正殿の工事は着々と進んでいるとし「今日意見交換して確認された事項を今後、各ワーキンググループで検討していきたい」と話した。会合では、防災や彩色・彫刻関係についても議論が行われた。
(與那原采恵)