【東京】名護市辺野古の新基地建設で軟弱地盤の改良工事を含む設計変更について、国土交通相が県に承認するよう求めた「是正の指示」を巡る訴訟で県の敗訴が確定し、永田町でも玉城デニー知事が承認するか否かなど今後の判断や新基地建設の推移に注目が集まっている。自民側は承認を求めて声を上げ、野党側は改めて建設断念を訴えた。
自民党国防部会長の国場幸之助衆院議員は6日、党本部で開催した国防部会と安全保障調査会の合同会議で「県で速やかに承認手続きを取ってほしい」と発言した。その上で政府に対しては「沖縄の持つ複雑な歴史や民意を踏まえ、何より沖縄の尊厳を尊重しながら、一日も早い普天間飛行場の危険性除去実現に努めてほしい」と要望した。
一方、県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は6日、防衛省で小野田紀美政務官と会談した際、新基地建設断念を求めた。会長の赤嶺政賢衆院議員は「不当判決に怒りが広がっている」と訴えた。会談後、取材に政府が当初から恣意(しい)的な法解釈を重ねてきたと指摘し「司法まで政府に追随しており納得できない。知事と一緒に新基地反対の運動を継続していく」と語った。(明真南斗)