「みんなの家」でご飯を 那覇、「子ども食堂」来月開店


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12月5日にプレ開店する「子ども食堂」の運営方法などについて話し合う関係者たち=14日、那覇市長田のほのぼの広場

 「みんなでわいわい楽しくご飯を食べよう」。訪れる子どもたちに食事を提供する「子ども食堂」が12月5日、那覇市長田でプレオープンする。場所は、精神に障がいのある人の地域での生活を支えるNPO法人あごらぴあのフリースペース「ほのぼの広場」。子どもや子育て中の親、障がい者がつながる垣根ない地域づくりを目指す。関係者は「みんなの家として誰もが気軽に立ち寄れる場にしたい」と意気込む。

 地域で子どもの成長を見守りたいと、児童養護施設などを巣立つ若者の進学を経済的に支援する「にじのはしファンド」代表の糸数未希さん(43)が賛同者を募った。ほのぼの広場を活用することで、障がい者が地域とつながる機会にもしたいと考えている。
 糸数さんらは、実現に向けて沖縄市と浦添市の子ども食堂、東京都で子ども食堂や学習支援などを行うNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークを視察。今月14日、視察の報告を兼ね、広場で開店の打ち合わせを行った。「おにぎりの型を用意して子どもと一緒に作るのはどう」「招待状を子どもに渡そう」「今後は民生委員や中学、高校生にも呼び掛けてみよう」などと案を出し合った。
 糸数さんは「自分を気に掛けてくれる大人がいた、という記憶があれば、その子どもは将来、自分を大切にすることができると思う。そんな機会を子ども食堂でつくれたら」と話す。
 子育て中の東江沙亜理さん(41)も「外を出歩く子どもたちが、みんなのおうちという感覚で来てくれるようになったらいい」と話す。あごらぴあ所長の久保田誠さん(50)は「子どもも障がい者も皆が広場を使うことで、一緒に地域をつくっていくことができたら」と期待を込めた。
 「子ども食堂」のプレオープンは12月5日午後3時。場所は那覇市長田1の19の17スカイヒル8―101号「ほのぼの広場」。