来年度、アジア経済戦略課を設置 翁長知事「具体化へ」


この記事を書いた人 金城 美智子
報道各社のインタビューに応じる翁長雄志知事=22日午前、県庁

 翁長雄志知事は22日午前、県庁で報道各社のインタビューに応じた。翁長県政が9月に策定した県アジア経済戦略に関連し「アジア経済戦略課を4月に設置し、構想を具体化したい。県の職員も民間と連携することで一緒に進めたい」と述べ、来年度から県庁に専門課を立ち上げる考えを明らかにした。同課の担当分野については、全日空が那覇空港で手掛ける貨物基地事業、情報通信産業、観光リゾートを挙げ、成長するアジア経済の活力を沖縄に取り込むと説明した。

 一方、知事はことしの沖縄への入域観光客数が当初目標の760万人を「割合大幅に突破するのは間違いない」と分析した上で、来年の目標を上方修正する考えも示した。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題について、埋め立て承認の取り消しに続き、承認撤回も行うのかとの質問には「代執行裁判が入り口に入った。国地方係争処理委員会も開かれている。こういったことを見ながら判断したい」と述べ、承認取り消しに対する審議結果を踏まえて判断する意向を示した。
 辺野古移設をめぐる県民投票を実施するかについては「昨年の選挙で全て民意はしっかり出た。その意味で民意を問うことは今は考えていない」と述べ、現段階で否定的な見解を示した。
【琉球新報電子版】