正月キク30~40%増 太陽の花とJA、本土出荷ピーク


この記事を書いた人 志良堂 仁

 正月用県産キクの本土出荷がピークを迎えている。県花卉(かき)農業協同組合(宮城重志組合長)とJAおきなわ(砂川博紀理事長)は、通常輸送に加え貨物臨時便を出し本土への出荷に対応している。貨物臨時便で羽田空港へ輸送された県産キクは、関東地方を中心に東北や関西など全国の市場に出荷される。今期は台風などの天候による被害が少なく、それぞれ前期比30~40%増の出荷量を見込む。

 「太陽の花」で知られる県花卉農協は20日、ANACargo(カーゴ)を使い大ギクや小ギク、スプレーギクなど約4千ケースを羽田へ出荷した。ANAカーゴは24日までに計4便を運航し、正月の需要期に対応する。県花卉農協では14日から24時間態勢の集出荷作業に入っており、本土市場の需要ピークとなる25日までに計19万ケースを出荷。出荷金額は16億円を見込む。
 宮城組合長は「生産者のおかげで今期も無事に高品質なキクができた。しっかりと出荷に取り組みたい」と話した。
 JAおきなわは22日、日本航空(JAL)の貨物臨時便で約750ケースを羽田空港へ出荷した。キクの年末商戦のピークとなる21~25日に備え、15日から24時間態勢で集出荷作業に臨んでいる。今期は貨物便と臨時便で計10万ケースを出荷し、8億円の販売目標を掲げる。
 JAおきなわの上江洲進花卉部長は「沖縄は全国一のキクの産地だ。高品質な県産キクを本土の消費者に届けたい」と意気込んだ。

貨物臨時便に正月用キクを積み込む県花卉農業協同組合の宮城重志組合長(右)ら=20日、那覇空港
今期のキクの出来をPRするJAおきなわの上江洲進花卉部長(左)ら=22日、那覇空港