西原男子、東洋に競り負け 春高バレー第2日


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2回戦 西原―東洋 スパイクを打ち込む西原の仲本賢優(左)と見上げるセッターの宮平佳明(右)=6日、東京体育館(石井恭子撮影)

 バレーボールの全日本高校選手権第2日は6日、東京体育館で2回戦が行われ、16強を懸け西原男子は東洋(東京)と対戦、0―2で敗れた。

女子は前回優勝の金蘭会(大阪)や全国高校総体と国体との3冠を狙う九州文化学園(長崎)などが3回戦に進んだ。男子は2連覇を狙う東福岡や総体2位の駿台学園(東京)星城(愛知)が勝ち、インターハイ王者の大塚(大阪)や前回2位の大村工(長崎)は敗れた。金蘭会は4大会ぶりの優勝を狙った東九州龍谷(大分)に競り勝ち、九州文化学園は岡崎学園(愛知)に逆転勝ちした。東福岡は清風(大阪)を、駿台学園は市尼崎(兵庫)を下したが、大塚は鎮西(熊本)に屈した。7日は3回戦と準々決勝が実施される。

◆中央からの速攻不発
 後に引けない西原男子が猛追した第2セットの終わり、23―24でまさかの笛が鳴った。トスを上げたエース仲本賢優がダブルコンタクトで反則を取られる波乱、16強の常連が2回戦で敗退した。最後は大黒柱の仲本にボールを集め、時間差攻撃で点差を詰めたが届かなかった。「上がったボールは全部決めようと死ぬ気で打ったが、力が足りなかった」(仲本)。
 東洋のスパイカーにブロックアウトを誘発され、レシーブも乱れてセンターからの速攻もほぼ機能しなかった。セッター宮平佳明は「(東洋の)予想外の速いサイドのトスに対応できず、そのままずるずる行ってしまった」と振り返った。
 悔しさと感謝の気持ちが交錯し、西原男子は客席の応援団を見上げ、仲間とともに泣いた。仲本と宮平は西原東中学校時代から4年間コンビを組む盟友だ。仲本は「厳しいことを言ったりもしたが、ずっと自分にトスを上げてくれてありがたい」、宮平は「ありがとう、生かすことができずにごめん」と言葉を贈った。
 次の舞台に日本代表として東京五輪に出場する夢に向かい、仲本は日本体育大学に進学する。宮平やベンチ入り3年生の宮城啓生、松田優一、向井康貴とともに、春高で果たせなかった8強入りと、4強で初めて立てるセンターコートへの夢を後輩に手渡した。
(石井恭子)