宇茂佐が初優勝 海洋博トリム10キロ


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昨年2位の悔しさをばねに、初優勝を果たした宇茂佐隼人=17日午前、本部町の海洋博記念公園

 【本部】第37回海洋博公園全国トリムマラソン大会(主催・国営沖縄記念公園、同実行委員会、共催・本部町、沖縄美ら島財団、琉球新報社)が17日、本部町の海洋博公園を発着点に開催された。10キロの備瀬福木並木コースは、男子は宇茂佐隼人(本部町)が35分49秒で、昨年の2位の悔しさを晴らして初優勝を果たした。女子は安里真梨子(豊見城市)が今回も独走態勢で2連覇を果たした。

◆昨年2位の悔しさばね/宇茂佐、地元に花
 レース中盤、先頭を走る宇茂佐隼人(本部町)の後ろに選手がぴたり続いていた。昨年、ゴール前の接戦で敗れ2位だった悔しさがあらためてよみがえった。
 「ずっと後ろに付かれると後半、精神的にもきつくなる。行くなら今だ」。約6キロ地点から、背後の気配を振り払うようにペースを上げ、自分のペースに持ち込み、2位に23秒差で初優勝。テープを切る瞬間はほっとした表情だった。
 本部町出身で沖縄工業高校から長距離を続け、今は役場の町税対策課で勤務する。地元大会ということもあり、知人友人の声援が温かい。10キロコースが通る備瀬区は生まれ育った場所。沿道に立つ祖母から「隼人頑張れー」と声が送られた時、「絶対にトップでゴールしようと決めた」。景色を楽しむ余裕もなく自分を追い込んだ結果、月桂冠(げっけいかん)をかぶれる喜びを得た。
 役場職員として優勝できたことに「少しは恩返しできたかな。あしたからも仕事頑張ります」とはにかんだ。