日系人で初、厚い信望
県系4世のジェームス・トーマ氏(44)が昨年12月1日付でロサンゼルス郡ウエストコビナ市の市長に就任した。
宣誓式は父のオルターさんのリードでウエストコビナ市会議室で行われ、妻と2人の子どもたち、友人、知人ら多くが出席する中、宣誓した。
父オルターさんはアメリカ3世だが、ジェームスさんの母は沖縄生まれの1世で、ジェームスさんを妊娠した時にホームシックにかかり那覇市で出産、誕生2カ月で米カリフォルニア州に戻った。
トーマさん一家は北カリフォルニアのストックトンに住んでいたが、メキシコ系アメリカ人の妻ミネーバさんがロス周辺のサンガブリエル市出身だったので、2001年に同市近郊のウエストコビナ市に移り住んだ。父は長い間カリフォルニア州水道局にエンジニアとして勤務、母は家事に従事して、生活を維持してきた。ジェームスさんには米国生まれの兄がいる。
ウエストコビナ市の日系人は1%にも満たない“少数民族”にもかかわらず、ジェームスさんは初の日系人市長となった。それだけ周囲の信望が厚いことがうかがえる。
エール大学を卒業、カリフォルニア大学バークレーで法律を学び、カリフォルニア州の検察官、サンガブリエルバーリー日系コミュニティーセンターのメンバー、日系アメリカ人弁護士協会の一員でもある。
トーマ氏はインタビューで「人々のお世話をすることが大好き。一緒に協力し合ってウエストコビナ市の発展に尽力したい」と答えた。
(当銘貞夫通信員)