「声掛けて助けたい」 車椅子やアイマスク体験


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盲導犬のリーチに実際に触れる児童たち=1月28日、伊江小学校

 【伊江】体験を通して福祉を学ぶ授業の一環で伊江村立伊江小学校(山城祐市校長)の4年生は、伊江村社会福祉協議会職員の協力の下、1月21日には同校体育館で車椅子・アイマスク体験を、28日には盲導犬講話を受講した。

 車椅子・アイマスク体験では2人一組になり、体験者役と介助者役それぞれの気持ちを全員が体験した。車椅子体験は、同校体育館の出入り口にあるスロープや、あえて段差がある場所を使って実施。介助者役の児童が声を掛けずに段差を越えようと車椅子を斜めに倒した際には、「急に上がって怖かった」と体験者役の児童は感想を漏らし、介助者役になった際には、「声を掛けて優しくできた」と実体験を学びに変えていた。
 アイマスク体験では視覚障がいがある人の気持ちを体感。体験者役の児童は白杖(はくじょう)を持ち、体育館の舞台を使って階段の上り下りを体験した。点字の本にも触れ、相手への心配りや声掛けの大切さなどを学んだ。
 また、約5年前から同村で盲導犬のリーチと生活を共にしている金城美千代さんを同校に招いた。金城さんは「リーチが体に白い胴輪『ハーネス』を装着している時はお仕事中なので、温かく見守ってほしい」「私とリーチが困っているように見えたら声を掛けてください。みんなが安心して生活できるように優しい気持ちを持ってください」と話した。
 アイマスク体験をした内間裕丸君は「目が見えないと、自分がどこにいるのか分からないから怖かった」と感想を述べ、金城さんの講話を聞いた成田琴乃さんは「金城さんとリーチが困っているようならば『お手伝いできることはないですか』と声を掛けたい」と話した。(中川廣江通信員)