県産部品、宇宙へ JAXA衛星に搭載、12日打ち上げ予定


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
12日に打ち上げ予定のX線天文衛星「ASTRO-H」に搭載されるアクロラドの半導体放射線検出器(アクロラド提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が12日に打ち上げ予定のエックス線天文衛星「ASTRO-H」に、県内の半導体メーカー、アクロラド(うるま市、大野良一最高経営責任者兼社長)が製造した部品が搭載される。搭載される部品は、放射線のエネルギーを識別する半導体検出器。

 アクロラドは2000年、県の企業誘致を受け、東京からうるま市の国際物流拠点産業集積地域に本社を移転した。主力製品は、歯科医院で使用されているパノラマ・エックス線撮影装置に内蔵されたエックス線画像検出器。現在世界で製造されている歯科用パノラマ装置の約3割に同社の検出器が採用されているという。
 12日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げを予定している「ASTRO-H」は、ブラックホールなどが出現する際に出るエックス線など高エネルギー現象がある極限宇宙の探査や観測を行い、宇宙構造やその進化を探ることを目的としている。