長期金利、初のマイナス 県内地銀、預金金利下げ検討


この記事を書いた人 田盛 良一

 長期金利の代表的指標である10年国債の利回りが初めてマイナスとなった9日、東証1部に上場する琉球銀行(金城棟啓頭取)と沖縄銀行(玉城義昭頭取)の株価は年初来安値を更新し、一時、110~260円を超す下げとなった。県外と同様に、日本銀行によるマイナス金利導入のあおりを受け、リスクを恐れる投資家が県内地銀株を売却する動きを強めている。収益環境が悪化する中、県内地銀3行は、預金金利の引き下げの検討に入った。

 9日の株価の終値は、琉銀が前日の終値より89円安い1229円となった。沖銀は215円安い3245円。マイナス金利の導入が発表された1月29日以降、2行の株価は7営業日連続で続落しており、この間の下げ幅は琉銀が314円、沖銀は1030円となった。10年国債の利回りがマイナスとなったことで、収益の確保が一層難しくなる中、今後も金融業界は波乱含みの展開となりそうだ。