辺野古抗告訴訟、那覇で審理 国の申し立てを却下


この記事を書いた人 志良堂 仁

 翁長雄志知事の辺野古埋め立て承認取り消しに対する国土交通相の執行停止決定は違法だとして県が那覇地裁に提起した抗告訴訟で、那覇地裁は10日、東京地裁での審理を求める国の申し立てを却下した。審理をする裁判所が那覇地裁に決まったため、近く裁判の日程が決まるとみられる。県は抗告訴訟を提起した際、判決までの間、承認取り消しに対する国の執行停止の効力を暫定的に止める措置を併せて申し立てた。裁判所がこれを認めれば翁長知事による承認取り消しの効力が復活し、国は辺野古新基地建設の作業を中断する必要がある。

 那覇地裁の決定書によると「特定の困難があるとは認められず、人証調べの必要も認めがたい」などの理由で却下した。県側は提訴した那覇地裁での審理を求めていた。県は東京地裁での審理を想定し、旅費418万円を抗告訴訟の予算に盛り込んでいたが、執行しないことになる。
 那覇地裁は同日、名護市辺野古区や周辺住民21人が埋め立て承認取り消しを執行停止した国を訴えた別の抗告訴訟についても、那覇地裁で審理すると決めた。
英文へ→Trial over Henoko protest suit to be held at Naha District Court