県立宮古病院、看護師不足で入院病床数の維持が困難に 10月中に25床を休止 検査と手術の制限も


県立宮古病院、看護師不足で入院病床数の維持が困難に 10月中に25床を休止 検査と手術の制限も 10月から病床の一部を休止する県立宮古病院=29日、宮古島市平良下里
この記事を書いた人 琉球新報社

 【宮古島】県立宮古病院は28日、入院病床の一部を当面の間、休床すると発表した。退職や休職による看護師不足が要因。また、入院を要する検査と手術も1カ月程度制限する。休止期間のめどは立っておらず、最長で本年度中になる可能性もある。外来と救急受け入れは通常通り。

 現在、病床は277床あるが、10月1日から段階的に減らし、11月1日までに25床を休止させる予定。

 病院によると29日現在、十数人の職員の休職者がいて、多くはコロナで仕事量が増加したことによる精神の不調。看護師不足で安全な療養環境の提供が困難になったという。

 病院の担当者は「勤務中に看護師がコロナに感染して休むと、他の職員が仕事のカバーをする。結果的に仕事量が増えてしまう状況にある」と説明。「休職者の復職を見込んでも、本年度中の病床休止の解除は難しい。看護師の募集もしているが、うまく人が集まらないのが現状だ」と話す。県病院事業局は新年度の人事で人手不足を解消するよう検討しているとした。

 病院は新規の入院患者を受け入れるため、現在入院中の患者に対して退院の促進や転院への協力を求めるなどして、可能な範囲で入院期間を短縮するなどの対策を講じる。

 岸本信三院長は「不便と心配をおかけするがご理解とご協力をいただけますよう、よろしくお願いいたします」とコメントした。 (友寄開)

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