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赤字状態の特別会計、沖縄県が補正予算案を専決処分 県議会の「議決するべきでない」動議可決受け


赤字状態の特別会計、沖縄県が補正予算案を専決処分 県議会の「議決するべきでない」動議可決受け 沖縄県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 玉城デニー知事は3日、県土木建築部所管の二つの整備事業特別会計の2022年度決算が地方自治法違反の「赤字状態」となっている問題を受け、地方自治法179条に基づき赤字分を繰り上げ充用した23年度特別会補正予算案を専決処分したと発表した。2日付。県は11月定例会で専決処分に対する承認議案を提出する。

 土建部所管の中城湾港と宜野湾港の二つの整備事業特別会計を巡っては、22年度決算で計119万円の赤字が出たにもかかわらず、出納整理期間内に23年度歳入から繰り上げ充用を行わなかったため、地方自治法違反の状態にある。特別会計で出納整理期間後に赤字が発覚するのは、県として初だった。

 県議会は9月26日の本会議で県政与党から出された「議会において議決するべきでない」との動議を全会一致で可決した。これを受け、補正予算案が県に返付されたため知事は専決処分をした。

(梅田正覚)