対話継続を確認 翁長知事と安倍首相が会談


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 【東京】翁長雄志知事は4日午後、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設をめぐる代執行訴訟で和解が成立したことについて「大変意義のあることだと思う」と歓迎した。安倍首相も「和解が成立して本当に良かった。円満解決に向け話し合いを続けたい」と述べた。会談には菅義偉官房長官が同席した。

 和解受け入れの表明時、安倍首相は「辺野古移設が唯一の選択肢であるという国の考え方に変わりはない」と強調した。だが会談では「20年間、普天間移設がなされていない。沖縄の基地負担軽減を進めるのは国の責務だと思う」と述べるにとどめ、辺野古に関しては発言しなかった。
 和解条項は、県と国の双方が原告となっている訴訟をそれぞれ取り下げた上で、政府が工事を中止し、双方で解決策を協議する。翁長知事と安倍首相は共に和解条項の受け入れに合意した。
 翁長知事は会談後、記者団の取材に対し「辺野古の新基地は造らせないという公約で知事になった」と述べ、新基地建設を阻止する考えをあらためて表明した。