大宜味中で現校舎最後 県内中学卒業式で約1万6千人


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石川校長(右)から卒業証書を受け取る卒業生ら=12日午前10時2分、大宜味村立大宜味中学校

 県内の公立中学149校の約7割に当たる109校で12日、卒業式が開かれた。2015年度は、約1万6千人の少年少女が思い出いっぱいの学びやを巣立ち、不安と希望を胸に抱いて未来へ羽ばたく。県内の市町村立、県立中学校149校の卒業式は、23日までに開かれる。

 大宜味村立大宜味中学校(石川清一校長)は4月から結いの浜に移転するため、1980年に海原を臨む「海染(かいそめ)の地」に建った現校舎では最後の卒業式となった。
 担当教諭からの「大丈夫、君らなら何でもできる」との言葉や、職員と在校生からの感謝の歌に、卒業生36人は目を真っ赤にして泣き、その顔を互いに見合わせて笑い合った。石川校長はあいさつで「同校卒業生として、大きな自信と誇り、志を持って前進してください」と背中を押した。
 卒業生を代表して稲福蓮音(れおん)さん(15)が答辞を述べた。胸一杯で言葉に詰まる度に友から「頑張れ」と声が送られた。稲福さんは「今日、何気ない中学生活の日々がいかに大切か気づいた。在校生の皆さん、1日1日を大切に、充実した生活の中で多くの仲間を作ってください。36年間、この学校を支援してきた人々に感謝します」とあいさつした。
 保護者や教員、後輩らは卒業生と過ごした中学生活を思い出してもらい泣きした後、笑顔で花道を作り、卒業生を送り出した。
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