「離島留学」の拠点に 久米島「じんぶん館」で初の入寮式


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久米島町地域支援交流学習センター(通称・じんぶん館)で行われた初の入寮式=6日、久米島町

 【久米島】「久米島町地域支援交流学習センター(通称・じんぶん館)」で6日、第1回入寮式が行われ、本年度に県立久米島高校に入学する7人の新1年生と、里親制度などを利用して入学した2、3年生6人の合計13人と父母らが参加した。

 同館は、同高の生徒減少や園芸科の廃科方針を受け、魅力化事業の一環で取り組んでいる「離島留学」する島外出身生徒を受け入れ、地元生徒や地域との交流の機会を増やそうと、久米島町が開設。宿泊施設のほか、公設民営塾「久米島学習センター」が併設されている。
 宿泊施設の定員は24人。4人部屋が男女各3部屋あり、交流室や自習室などが設けられている。塾は同校の生徒対象で、大学進学対策や授業の補習、テスト対策など一人一人の進路や習熟度に合わせ、4人のスタッフが指導に当たる。
 大田治雄町長は「3年間たくさんの経験と交流をして、将来に生かしてほしい」とあいさつ。
 入寮する大澤こみちさん(15)=東京=は「生徒会などの委員会に入って高校を活発にしたい」、笠原淳さん(15)=東京=は「小学校のころからの友達がいたので入学を決めた。野球部に入って頑張りたい」とそれぞれ話した。
 名称の「じんぶん」とは沖縄の言葉で“知恵”という意味。この施設で切磋琢磨(せっさたくま)し、じんぶんを付けて世の中に羽ばたいてほしいという思いが込められている。(盛長容子通信員)