市村さん(南城市)作品2位 映画脚本の松田優作賞


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 市村安海さん

 新しい可能性を持ち、意欲あふれる魂がこもった映画脚本を募集する「第2回松田優作賞」の準グランプリに、市村安海さん(43)=南城市=の「琉球(レキオ)の翼」が選ばれた。市村さんは「最終候補の作者は私にとって著名な人ばかりだったので、今回の結果に喜んでいる」と語った。グランプリは河村みはるさん(山口県)の「春の約束」、もう一人、準グランプリに山田明さん(神奈川県)の「トカレフクラブ」が選ばれた。

 「琉球(レキオ)の翼」は1406年の琉球王国が舞台。帆掛け船競争の途中、壊れた帆で偶然空を飛んだ青年・真加戸。その後、苦労して飛行機を完成させるが、献上品として取り上げられる。真加戸は再び空を飛べるのか―といった内容。市村さんは「(琉球王国時代、自作機で空を飛んだといわれる)飛び安里をモチーフにして、諦めずに挑戦し続ける沖縄の人を描きたかった」と語った。
 「松田優作賞」は山口県出身の俳優・松田優作さん(享年40)を顕彰するために2012年に設立された。