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宮古島への電子戦部隊配備、うるまで訓練場整備の土地取得費を計上 24年度沖縄関係防衛予算 自衛隊の施設整備に473億円


宮古島への電子戦部隊配備、うるまで訓練場整備の土地取得費を計上 24年度沖縄関係防衛予算 自衛隊の施設整備に473億円 防衛省
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】22日に閣議決定された2024年度予算案で、防衛省は陸上自衛隊宮古島駐屯地(沖縄県宮古島市)に24年度末までに電子戦部隊を配備するため、西側に約1・5ヘクタールを拡張する費用などを盛り込んだ。また、うるま市石川のゴルフ場跡地に新たな陸上自衛隊の訓練場を整備するため、土地取得費を盛り込んだ。

 うるま市での訓練場整備は東山カントリークラブ跡地を予定しているが、予算額は土地取得の交渉などに関わるため明らかにしていない。戦闘訓練や地対空・地対艦誘導弾(ミサイル)部隊の展開訓練、迫撃砲の取り扱い訓練などを想定している。実弾は使用しない。

 沖縄県内全体の施設整備費は約473億円。宮古島駐屯地の拡張や保良訓練場(宮古島市)の施設整備などで約13億円を計上している。

 陸自那覇駐屯地の隊庁舎整備で約141億円、石垣駐屯地(石垣市)で射場整備などで約104億円。航空自衛隊の那覇基地では自動警戒管制システムの受け入れ施設整備などのために約72億円を盛り込んだ。

 うるま市勝連分屯地での施設整備費は約46億円で、23年度に予定される地対艦ミサイル部隊配備に伴う体育館や倉庫、燃料施設などの整備が計画されている。陸自の補給拠点が新設される予定の沖縄訓練場(沖縄市)では約23億円で弾薬庫などの整備に関する経費を盛り込んだ。

 空自久米島分屯基地で警戒管制レーダーの更新を進めるため、局舎整備などの約41億円を盛り込んだ。

 与那国町については与那国駐屯地の燃料施設・倉庫の整備で約1億円、与那国海洋観測施設の管理棟整備で約5億円が計上された。

 このほか、①海自那覇航空基地(約13億円)②自衛隊那覇病院(約11億円)③陸自知念分屯地(約1億円)④海自沖縄基地(約5千万円)⑤空自宮古島分屯基地(約1億円)⑥空自知念分屯基地(約2千万円)⑦与座岳分屯基地(額非公表)でも施設整備が予定されている。(明真南斗)