辺野古沖など「重要」 海の生物多様性で環境省が海域図


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 環境省は、海の生物多様性を守るための「重要度の高い海域」の海域図を23日までに公表した。海域図は開発などを法的に規制する海洋保護区の指定に向けた基礎資料となる。環境省は2014年、米軍普天間飛行場の移設が予定される名護市辺野古沖、埋め立てが進む沖縄市泡瀬沖、滑走路増設が進む那覇空港沖を含めて本島周辺海域を重要海域に指定していた。

 環境省は11~13年に識者の意見を踏まえて検討。沿岸域270カ所、沖合表層域20カ所、沖合海底域31カ所を選んだ。県内は離島を含め、大半の沿岸部が重要海域になった。23年を目安に見直される。
 開発計画の有無について環境省は「人為的な負荷要因や消滅などの危機の程度は考慮しないようにした」と説明。その上で「抽出した区域がそのまま海洋保護区などの対象になるわけではないが、社会的、経済的事情などを勘案して保全や管理などの施策を進めることが想定される」としている。