2015年の県内の刑法犯摘発・補導人数のうち、少年が1067人で全体の30・1%を占め、全国ワーストだったことが分かった。県警少年課によると、刑法犯に占める少年の割合が全国ワーストになるのは08年以降初めて。刑法犯少年の摘発総数は減少傾向にあるが、全国と比べて依然高い割合を占めていることが明らかになった。
県や那覇地裁、県警などでつくる「社会を明るくする運動県推進委員会」の26日の会議で、県警少年サポートセンターが報告した。
少年の共犯率は61・4%で全国平均の38・4%と比べて23ポイント高く、全国で最も高かった。再犯者率も43・8%で全国平均の36・4%を上回り、全国ワースト。刑法犯少年の中で中学生が占める割合も60・6%を占め、全国で最も高かった。
県内の刑法犯少年摘発数はピークだった05年の2313人と比べて半減し、前年比も106人減と減少した。だが、全国平均の19・5%と比較すると、10・6ポイント高く、少年の摘発・補導人数が多い実態が浮き彫りになった。
刑法犯で摘発された少年の罪種別では、窃盗犯が75%と大半を占めた。窃盗犯の中では万引きが35・2%で最も多く、自転車盗が17・2%、オートバイ盗が14・2%と続いた。窃盗犯に占める侵入盗犯の割合は11・1%で4・6%だった全国と比べ3倍近くあった。15年の県内の不良行為少年数は2万7120人で、前年の4万3403人より減少し、06年以降最も低かった。
県警少年課は「刑法犯少年の人数自体は減少傾向にあり、背景を断定することはできない」とした上で、「過ちを繰り返す少年がいることが全国ワーストの数値となった一つの要因ではないか」としている。