沖縄企業発 上位狙う あす開幕、全日本重量挙げ


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「沖縄から上位入賞を狙う」と闘志を燃やす具志堅美沙希さん(右)、久米大輝さん=18日、南城市玉城字前川のおきなわワールド

 【南城】南城市玉城字前川のおきなわワールドなどを運営する南都の社員、具志堅美沙希さん(26)=同市、久米大輝さん(23)=八重瀬町=の2人が、21日から23日まで山梨県で開かれる第30回全日本女子ウエートリフティング選手権大会の53キロ級、第76回全日本ウエートリフティング選手権大会の85キロ級にそれぞれ出場する。仕事と両立しトレーニングに励んできた2人は「沖縄から上位を狙いたい」と意気込みを語る。

 2人は南部工業高校からウエートリフティングの名門・金沢学院大学に共に進学した先輩後輩の間柄。学生時代からウエートリフティングの国内大会で上位入賞を繰り返し、具志堅さんは世界選手権大会、久米さんはアジア選手権大会と国際大会への出場経験もある。全日本選手権大会では具志堅さんが2015年に3位、久米さんが14年に2位と好成績を収めた。
 卒業後は南都に入社し、現在は総務部テナント販売課でおきなわワールド内おみやげ専門店街各テナントを管理するなどの業務を行う。午後6時の終業後、高校時代からの恩師、屋良博之さんの練習場で午後10時ごろまで練習に励む毎日だ。
 4年前、バーベルを一気に持ち上げるスナッチ種目で学生日本新記録の88キロの記録をだすなど、「五輪の選考にもかかっていた」という具志堅さん。実業団を抱える本土の企業ではなく地元企業を選んだ理由を「自分らしくいられる地元の沖縄から大会に出たい。頑張れば、沖縄の地元企業からでも実業団に勝てることを証明したい」と力強く語る。大学卒業時、一度は引退を考えたという久米さんも「沖縄に恩返しがしたい」と笑う。
 「競技を続けさせてくれる南都に感謝している」という2人は、PRのためおきなわワールドの名を入れたジャージーやウエアで今大会に挑む。「最後まで諦めず、一つでも高い順位を目指したい」と具志堅さん。久米さんは「2020年の東京五輪も視野に入れ、上位を狙いたい」と闘志を燃やしている。(内間安希)