【PR】新里酒造 県産ウイスキーを海外へ 老舗蔵元の挑戦 ~沖縄の企業の「稼ぐ力」を強化するリデプロ研修プログラム(下)~


【PR】新里酒造 県産ウイスキーを海外へ 老舗蔵元の挑戦 ~沖縄の企業の「稼ぐ力」を強化するリデプロ研修プログラム(下)~
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 現存する泡盛酒造所で最も古い1846年創業の新里酒造(沖縄市、新里建二社長)の工場にはウイスキーの熟成樽が並ぶ。泡盛に次ぐ新たな収益源としてウイスキー製造に参入して3年半。今年は完全自主製造のジャパニーズウイスキーを販売する予定だ。寒冷地で作られることが多いウイスキーを南国沖縄で作る。老舗蔵元の挑戦とは。

 ウイスキー製造開始初年度にスコットランド産ウイスキーをベースに、同社の樫樽貯蔵泡盛13年古酒をブレンドした「新里WHISKY」を発売。2023年には麦芽から自社で製造したオリジナルウイスキー「琉歌 NEW BORN 2023」を世に送り出した。限定5千本はすぐに完売し、ウイスキー通からも好評を得た。

 順調な滑り出しに見えるが、その裏で職人たちは試行錯誤を続けてきた。同じ蒸留酒と言っても泡盛とウイスキーは原料、製造工程が異なる。社内にウイスキー作りの経験者はゼロ。製造部の玉城豪主任は「最初は仕込みも時間がかかり、毎日残業続きだった」と振り返る。

ウイスキー蒸留器の前に立つ新里建二社長(右端)と社員たち

 自社で研究を重ね、ある程度製品を作り出すことができているが、高品質で海外に通用するウイスキーを安定的に作るためにはさらに技術向上が必要だった。そこで県産業振興公社の人材育成事業「リデプロ」を活用し、県外、海外の視察研修へ。

 沖縄と同じ温暖な気候でウイスキー作りをしている台湾のメーカーでは、熟成樽の再利用について学んだ。世界的なウイスキーブームで新しい樽の入手が難しくなっているため、新里酒造は樽を再利用しているが、国内で樽を再利用しているメーカーはほとんどない。「これで合っているのか不安を抱えていたが、先行するメーカーのやり方を見たことで、改善点を確認できた」と當眞嗣史工場長は話す。台湾では市場調査も実施し、台湾の人の嗜好や台湾での販促方法も知ることができた。

ウイスキーと泡盛の古酒を融合したスピリッツをブレンドした「新里WHISKY」

 一連の研修には製造部だけでなく、営業担当者も参加した。営業部の仲里大河さんは「これまで製造部と一緒に研修する機会はほとんどなかった。今回の研修を通して改めて製造工程や職人の努力を知ることで、自社製品の強みに気付くことができた。今まで以上に自信を持って説明できる」と力を込める。

 ゼロから始めたウイスキー作り。「知識を得たことが自信につながっている」と現場の活気を感じている新里社長。「ウイスキーで新里酒造の名を海外に浸透させ、泡盛への波及効果も狙いたい」と語る。沖縄らしいウイスキー作りへの挑戦は続く。

リデプロとは

 自社の経営状況の分析と課題の抽出を行い、企業の利益を出みだすためのBusiness(経営・事業・組織の仕組み)をRedesign(見直し・再設計)し、実践する研修プログラム。自社の課題解決に向けた人材育成計画書を経営者が作成し、その計画に合わせて専門家を選定し研修の内容をカスタマイズすることができる。
 ▶リデプロサイトで詳細をチェック

【リデプロ交流会開催】
3月12日(火)14時から沖縄市のレフ沖縄アリーナbyベッセルホテルズで開かれる。研修を受講した企業が成果を報告する。
詳細はこちらhttps://redeoki.com/r5koryukai/

問い合わせ先
(公財)沖縄県産業振興公社 事業支援課「リデプロ」事務局
電 話:098(859)6236
メール:k-jinzai@okinawa-ric.or.jp
受付時間:9:00~17:00(12:00~13:00 及び土日祝を除く)

(公財)沖縄県産業振興公社
事業支援課「リデプロ」事務局​
リデプロ(県内企業「稼ぐ力」強化人材育成事業)​