「世界ウチナーンチュの日」制定を 名護市議会が意見書


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 【名護】10月に開催される「第6回世界のウチナーンチュ大会」に向け、名護市議会(屋比久稔議長)は24日、県内や国内外にいる県系人らの絆を深め、アイデンティティーを再確認する「世界ウチナーンチュの日」の制定を県知事と県議会議長へ求める意見書を全会一致で可決した。市議会事務局などによると、同様の意見書は県内議会で初。

 同市議会は意見書で「世界には『ユダヤ人国際デー』や『ゲルマン民族の日』などがあり、伝統や文化を祝う日があるが、ウチナーンチュと海外で活躍する約40万人の県出身者がウチナーンチュであることを誇れる日が制定されていない」と指摘。「『世界ウチナーンチュの日』を制定することにより、次世代に沖縄の文化や価値観を継承することができるものと思料(しりょう)する」と強調した。

 意見書は「第6回世界のウチナーンチュ大会」が10月26日から同30日に開催されることを挙げ、早急に制定するよう求めた。

 共に名護市在住で、アルゼンチン出身の県系3世の比嘉・アンドレス・オスカルさん(41)とペルー出身の県系3世の伊佐正・アンドレスさん(26)が市議会へ意見書を可決するよう陳情を提出したことがきっかけ。比嘉さん、伊佐さんは「沖縄と海外のウチナーンチュの心を一つにするきっかけにしたい。制定まで頑張りたい」と語った。