沖縄県うるま市石川のゴルフ場跡地で予定されている陸上自衛隊の訓練場整備計画について、うるま市の中村正人市長は1日、沖縄防衛局を訪ね、「地域住民からの合意を得ることは大変厳しい状況だ」として、計画を白紙撤回するよう求めた。
中村市長は、2月17日に来県した木原稔防衛相に「地元の声を真摯(しんし)に受け止め、よく検討してほしい」と要望するなど、地元住民の声を聞くよう求めてきた。一方、土地所有者と国との土地取引に影響を及ぼしかねないとして計画への賛否はこれまで明らかにしてこなかった。
しかし、訓練場の予定地が住宅街に近く、県立石川青少年の家に隣接しており、生活環境が脅かされることなどへの地元住民の不安は大きい。自民党沖縄県連も白紙撤回を求めるなど、保革を超えて計画の見直しを政府に迫る動きとなっていることから、中村市長も従来より踏み込んで計画の白紙撤回を求めた。(金盛文香)