スーツケース数点回収 ハンセンで投棄か 米軍属女性遺棄事件


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
米軍基地から出る廃棄物の最終処分場を捜索し、スーツケースを回収する県警の捜査員ら=30日、うるま市

 沖縄本島中部の女性が遺体で見つかった米軍属女性遺棄事件で、県警は30日、米軍基地内の廃棄物などが集められるうるま市勝連平敷屋の最終処分場を捜索し、大型の黒いスーツケースを回収した。捜査関係者によると、この処分場では1週間ほど捜索が続けられており、これまでに同様のスーツケース数点を回収したという。死体遺棄容疑で逮捕された元米海兵隊員で米軍属の容疑者(32)=与那原町=は当初「遺体をスーツケースに入れて運んだ」などと供述しており、県警はこれまでに回収されたスーツケースが事件に使われた可能性もあるとみて調べている。

 捜索が実施された処分場は、キャンプ・ハンセンなど県内の米軍基地から出る廃棄物の処理をしている。捜査関係者によると、県警は容疑者が女性の遺体を遺棄した後にハンセンに立ち寄り、スーツケースなどを投棄した可能性があるとみて捜査している。

 県警は30日、女性のスマートフォンの位置情報が途絶えたうるま市州崎や塩屋周辺で、容疑者の逮捕後最多となる100人規模の捜索を実施し、塩屋地区で事件に関連する可能性のあるもの数点を発見した。女性のスマホは見つかっていない。同市州崎周辺では24、25日にも水路の捜索が行われ、女性の自宅の鍵と、犯行に使われた可能性のある棒が見つかっている。

 容疑者は20日以降供述を拒否。30日、6月9日までの勾留延長が認められた。県警は殺人容疑での逮捕、立件を視野に捜査を進めている。