「丁寧な説明になってない」宜野湾市長が批判 オスプレイ再開方針 防衛局から事故原因、飛行時期の説明などなく 沖縄 


「丁寧な説明になってない」宜野湾市長が批判 オスプレイ再開方針 防衛局から事故原因、飛行時期の説明などなく 沖縄  伊藤晋哉沖縄防衛局長との面談を終えた後、取材に応じる松川正則市長=11日、宜野湾市役所
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 【宜野湾】沖縄防衛局の伊藤晋哉局長は11日午後、宜野湾市役所に松川正則市長を訪ね、オスプレイの飛行停止措置を解除したと伝えた。面談後、松川市長は報道陣の取材に対し、防衛局から事故原因の詳細な説明はなかったとして「丁寧な説明になっていない」と批判した。飛行再開の時期も明示されなかった。一方、伊藤局長からは飛行再開の際は、改めて面談して事前に報告すると説明があったという。

 この日の面談は約30分間で、報道陣に非公開で行われた。宜野湾市にある米軍普天間飛行場には、米海兵隊のMV22オスプレイが配備されている。昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で起きた米空軍CV22オスプレイ墜落事故を受け、米軍は同12月から全世界でオスプレイの飛行を停止。今月8日に、在日米軍と防衛省が運用停止の解除を発表した。

 松川市長によると、伊藤局長から事故は特定の部品の不具合で発生したとの説明があったが、これまで明かされている情報以上の言及はなかった。

 米軍の今後の対策として予防的な点検、整備の増加徹底、整備記録の確認、搭乗員の手順更新などの取り組みがなされるとした。機体の安全性については、設計と構造に問題はないとの説明があったという。

 防衛局の説明を受け、松川市長は「この内容では理解というか、納得という形にはならないと申し上げた。数日中に飛行再開されるのではないかという懸念も持っている。市民も不安を持っていると思うので、再開に向けては改めてもう一度、面談で説明をお願いしたいと申し上げた」と述べた。
 松川市長によると伊藤局長は「不安や懸念は当然理解する」とした上で、飛行再開の際は改めて面談すると述べたという。(名嘉一心)