社会

薬物摘発 米軍関係者15% 2016年1~4月末、沖縄県内

 県警暴力団対策課によると、今年1月から4月末までの県内の薬物事犯による摘発者は66人で、うち米軍人、軍属やその家族という米軍関係者が10人だった。摘発された米軍関係者の構成率は約15%で、在沖米軍の軍人・軍属の総数が県人口の約3・3%とされることを踏まえると、著しく高い。昨年同期は全体で47人が摘発されたうち、米軍関係者は5人だった。

 米軍関係者による違法薬物事件はこれまでにもたびたび摘発されている。2008年には宜野湾市のスーパーのトイレで覚醒剤を使用したとしてキャンプ瑞慶覧所属の軍属が逮捕された。11年、フィリピンから国際郵便小包で送られてきた覚醒剤を所持していた軍人の妻が逮捕されるなど、米国以外の国から輸入したケースもあった。

 13年には乾燥大麻を所持していたとして大麻取締法違反(共同所持)の疑いで、嘉手納基地所属の軍属とその妻が逮捕された。

郵便密輸、常とう手段

 元九州厚生局沖縄麻薬取締支所長・我部政男さんの話 郵便物での密輸は常とう手段だ。違法薬物を大量に密輸する場合には船が使われるが、少量を個人的に入手したい時に郵便がよく使われる。

 覚醒剤は世界中に広がっている。海外からの郵便物は発送時に詳しく調べられることはないので、送り主は自由に覚醒剤を送ることができる。日本の税関はエックス線検査で輸入物を厳しく調べており、開封できる権限もある。しかし、税関も人間がやることなのでミスはある。水際での検査から漏れてしまい、国内に入ってくることもある。

 米軍関係者による密輸の形態は、時代とともに変わっている。ベトナム戦争時は、タイの空軍基地から米軍人が軍用機でヘロインを持ち込み、それが基地周辺に広がることがあった。大麻や覚醒剤が広がったのは、ベトナム戦争後だ。
 現在、米国人は日本の密売人の買い手になっている場合が多い。