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住民投票訴訟、3人が上告 原告ら「最高裁の判断に期待したい」 石垣の陸自配備計画 沖縄


住民投票訴訟、3人が上告 原告ら「最高裁の判断に期待したい」 石垣の陸自配備計画 沖縄 会見を開き上告することを明らかにした原告の(左から)金城龍太郎さん、川満起史さん、宮良麻奈美さん=25日、石垣市
この記事を書いた人 琉球新報社

 石垣市への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票を巡り、条例の要件を超える署名を集めたにもかかわらず、中山義隆市長が実施しないのは市民の権利侵害だとして、市民3人が住民投票ができる地位にあることなどを確認する当事者訴訟で、原告3人は25日、市の違法性を認めず控訴を棄却した福岡高裁那覇支部判決を不服として、上告した。上告後に原告の金城龍太郎さんらが市内で会見を開き明らかにした。

 金城さんは「4年間司法の場で運動を続けてきて、自分たちの主張が確固たるものになってきた。これまでの判決理由は私たちの主張とは対照的にころころ変わっており、より自分たちの主張に自信が付く」と前向きに語った。

 同じく原告の川満起史さんは「民主主義、地方自治を揺るがす誤った判決だ」と高裁判決を批判し、「日本の民主主義などを守るため最高裁の判断を期待したい」と述べた。原告の宮良麻奈美さんは「市民発議の民主的な住民投票条例を残すことを一つの目標にして裁判をたたかっている。みなさんに注目してほしい」と呼びかけた。

 12日の高裁判決は訴えを却下した一審判決とは異なり、市民らに地位を確認する利益があるとしたものの、市長の実施義務などがあるとは認めなかった。