3日朝に台湾で起きた地震の影響で、沖縄本島地方、宮古島・八重山地方に津波警報が発表されたことを受け、那覇空港では同日午前、多くの便が運航を見合わせた。那覇空港ビルディング(NABCO)は、安全のために搭乗客ら全員を建物の3階に避難させた。那覇空港事務所によると、午前10 時53分に同空港への離着陸停止の指示を解除したが、航空会社の準備などがあるため、実際の運航再開には一定の時間を要するとみられる。同日の航空便は欠航や遅延、変更が相次いでいる。搭乗客らは航空各社の運航再開や振り替え便の情報を待った。
午前11時時点で、全日本空輸(ANA)は運航を見合わせており、多くの搭乗客らが出発便の情報を気にかけながら待機する姿が見受けられた。スタッフは「運行状況は現時点ですべて未定だとしかお答えできない」とした。
日本航空(JAL)グループも、午前9時過ぎ以降の出発便を停止していた。担当者は、「那覇空港内での避難指示が解除されれば、出発時刻の早い便から順次チェックインできるようにする」と話した。欠航分は払い戻しや振替に応じる。
那覇空港から午前10時10分発の便で東京に行く予定だった南城市の40代女性は「息子の入学式が明日なので、一緒に向かう予定だった。午後3時半に変更になったと聞いているので、情報を待っている」と話した。
東京から家族3人で沖縄旅行に訪れた40代女性は、正午の便の運航状況を確認している。「早めに空港に来てお土産を買ったりご飯を食べたりしようかと思ったが、レストラン街は閉まっている」と肩を落とした。
一方、羽田空港を午前6時半に出発した20代女性2人は、飛行機の中で津波警報の発令を聞いた。同9時過ぎに那覇に着いたが、到着とともに那覇空港のビルの3階へ避難指示が出たため、同10時半時点、空港内での待機を続けていた。「今日から2泊3日で観光の予定で、レンタカーも予約していたが、レンタカー会社の送迎のバスが来られないので、解除まではここで待つ」と話した。
米軍キャンプ・キンザー所属の男性(28)は、妻と一緒にカリフォルニアへの帰省を予定していた。「11時50分発の羽田行きに乗って帰るはずだったが、キャンセルが発表された。振替の情報を待って、経由地も考える」と話した。(與那覇智早)