【宮古島】自転車の第9回ツール・ド・宮古島2016(主催・宮古島市、パワースポーツ、共催・琉球新報社)のロードレースが12日、同市平良のトゥリバー地区を発着点に宮古島全域で行われた。184キロの部男子は中尾峻(神奈川)が5時間0分22秒で初優勝した。女子は仲村陽子(浦添市)が5時間46分51秒で2連覇を果たした。
114キロの部男子は酒井駿(神奈川)が3時間7分42秒で、女子は足立リカ(愛知)が3時間37分56秒でそれぞれ優勝した。
全体の出場者数は470人。184キロの完走者は104人中71人で完走率は68・3%。114キロの完走者は366人中265人で完走率は72・4%だった。
◆中盤の橋で仕掛ける/中尾
ロードレース184キロ男子は、中盤で集団から抜け出した中尾峻(神奈川)が最後までレースをけん引した。初出場の昨年はスプリントで抜け出すことができず6位。今年は「完璧」と振り返る内容で、雪辱を果たした。
序盤は佐藤秀和(埼玉)が引っ張り、中尾ら4人が追う展開。80キロ付近の来間大橋が勝負のポイントになった。風が強い場所だが、「抜け出す自信があった」という中尾。ここで仕掛けて集団の前に出ると一気にトップに立った。
後半の約100キロは、知人という佐藤と交互に前に出ながら先頭に立った。ゴール直前のスパートで前に出ると、そのままフィニッシュ。狙い通りの展開だった。
前日は強い雨が降り、心配していたという天候は回復。「調子が良かった。冷静に展開を見ながらレースができた。いい形でいけた」と語る。
東京で自転車店の店長を務める31歳。ツール・ド・おきなわに9回連続出場。「沖縄が大好き」と話す。11月には名護市に移住し、自転車レンタル店を開く予定という。
「取りたかった」という宮古島での栄冠をつかみ「最高」と笑顔を見せた。「来年も出たい」と連覇へ意欲を見せた。(宮里努)