知事、民間基金への寄付要請 子ども貧困対策


この記事を書いた人 新里 哲
翁長雄志知事(右)から沖縄子どもの未来県民会議への寄付要請文を受け取る沖縄海邦銀行の上地英由頭取=13日、那覇市久茂地の同行

 翁長雄志知事は13日、沖縄海邦銀行、琉球銀行、那覇空港ビルディングの3社を訪ね、17日設立予定の「沖縄子どもの未来県民会議(仮称)」が募る民間基金への寄付を要請した。基金は県が設置した30億円の「県子どもの貧困対策推進基金」とは別に、民間資金で2億円を集め、子どもの貧困対策に役立てる。多くの県内企業に協力を呼び掛けていく。

 翁長知事は沖縄海邦銀行の上地英由頭取に「県全体の子や孫のため、広く理解をいただき支援をしてもらいたい」と述べ、寄付を依頼した。

 上地頭取は「県民にお世話になっている企業として協力したい。未来の子どものために、民間は民間でできることを支援したい」と述べ、前向きに検討する考えを示した。

 沖縄子どもの未来県民会議は17日のキックオフ会議を開催する。基金は寄付1億5千万円、サポーター会費5千万円の計2億円を目標に資金を募る。児童養護施設退所児童に対する給付型奨学金などへの活用を検討している。

 同会議は翁長知事が会長を務め、市町村や経済団体、労働団体、福祉団体など県内主要団体が参加する。ひとり親の雇用促進や正規職員への転換、NPO法人への支援などに取り組む。