G30as(女子400R)日本新 陸上沖縄マスターズ


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第36回沖縄マスターズ陸上競技選手権大会の女性30代の部400メートルリレーで日本新記録を樹立した(左から)伊波要子、呉屋清香、儀間由紀美、入高島みゆき=12日、県総合運動公園陸上競技場(提供)

 陸上の第36回沖縄マスターズ選手権大会が12日、県総合運動公園陸上競技場で行われ、W30の400メートルリレーでジーサーティーアスリート(伊波要子、呉屋清香、儀間由紀美、入高島みゆき)が52秒76の日本新記録で頂点に立った。M25の60メートルでは知念玲亜(沖縄市)が6秒99、同砲丸投で林正一(北谷町)が12メートル94でそれぞれ日本新記録を樹立した。

◆強固な絆で52秒76/G30as
 ごさまる陸上競技場を拠点に活動する「G30as」(ジーサーティーアスリート)は12日、沖縄市の県総合運動公園で開かれたマスターズ陸上W30(女性30代)の部の400メートルリレーを52秒76でゴールし、同部門の日本新記録を樹立した。「完全に信頼し合っている」と語る強固な絆は、雨が降り、向かい風だった悪条件をもろともしなかった。「素直にうれしい」と語りつつも、4人はさらなる新記録樹立を見据える。

 日本新を出したのは、伊波要子(45)と呉屋清香(32)、儀間由紀美(43)、入高島みゆき(34)の4人。全員が個人で県の頂点に立った経験を持つ実力者だ。伊波は転勤で石垣島に住むが、他の3人は中城村役場や教育委員会で働く。新記録を出すため、各自が責任を持って練習ができるメンバーでチームを組んだ。

 伊波は離れた場所での練習となったが、3人は週2回のペースで練習した。伊波とは電話で現状報告などをして、連携を深めた。

 互いに支え合って迎えた大会。トラックは雨でぬれ、水を含んだスパイクは重くなる。それでも、あらゆることを想定して雨の日も練習した4人にとっては、大きな障害にならなかった。儀間は「臨機応変に対応できる全員の経験が生きた」と記録樹立の要因を分析する。「バトンにみんなの思いが込められていた」と語るアンカーの入高島は逆風を走り抜けた。「好天候だったらもっといいタイムだった」と自信をのぞかせる。

 家庭や仕事を持ちながらの練習だった。4人は「周囲の人に感謝したい」と声をそろえ、支えがあったからこその記録だと強調する。儀間は「いつまでも応援してもらえる私たちでいたい。地域の人にもいい影響を与えることができれば」と語る。呉屋は「このメンバーでできるのは幸せだ」と笑みを見せた。(安富智希)

※注:入高島みゆきの「高」は旧字体