台湾遭難犠牲者を慰霊 八重山交流協が芸能奉納へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
芸能を奉納する八重山台湾親善交流協会沖縄支部の宮野照男支部長(前列中央)、安里國昭副支部長(後列左)、与儀徹事務局長(同右)、舞踊家の川井民枝さん(前列右)、喜舎場慶子さん=13日、琉球新報社

 1871年に台湾屏東県に漂着し、先住民に殺害された宮古住民を慰霊しようと、八重山台湾親善交流協会沖縄支部(宮野照男支部長)が26日、「大日本琉球藩民五十四名墓」で催される交流会(屏東県主催)で芸能を奉納する。現地の人々も芸能を奉納する。宮野支部長は「この痛ましい事件が日台関係史の出発点だ。犠牲者を慰霊し、未来に向けて交流を進めたい」としている。

 2012年に石垣市名蔵に「台湾農業者入植顕頌(けんしょう)碑」が建立されたことを機に、同協会が13年に発足した。今回は芸能団24人を中心とする計37人で台湾を訪れる。26日夜には屏東県芸術館でも公演する。

 墓前では「とぅばらーま」「無蔵念仏節」などの歌や踊りを奉納する。「とぅばらーま」は顕頌碑建立に関わった三木健さんが「肝(くぃむ)やふぁやふぁとぅ すらし給(た)ぼり(心安らかに癒やされてください)」などといった慰霊の歌詞を書いた。