100キロのカメ、夜道で発見 住民協力、リフトで運ぶ 無事海へ


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 【渡嘉敷】20日午後8時ごろ、渡嘉敷村の渡嘉敷港の儀津埼海岸臨海道路に迷い込んだ体長1メートル余、体重100キロ余のアオウミガメが村職員らの手によって無事救出され、海に戻された。

 同村の與那嶺雅晴さん(65)が渡嘉敷港儀津埼海岸付近で夜釣りを終えての帰り道、村儀津埼の村グリーンセンターと遊漁船揚場の中間付近の道路脇で発見した。

 與那嶺さんは、このままでは道路脇の山裾雑木林に入り込み、海に戻れなくなる可能性が高いと見て、役場職員に救出を求めた。

 訪れた職員2人とブルーシートにくるみ、海に運ぼうと試みたが、重くて無理なため、近くの業者に応援を依頼。フォークリフトを提供してもらい、約100メートル離れた遊漁船船揚場まで坂木に乗せて運び込み、無事に海に放した。

 救出に当たった村役場職員の小嶺公志さん(39)は「渡嘉敷港の砂利だらけの海岸浜辺に卵を産みにはい上がり、砂利壁から約1メートルの車道に落ちて迷ったと思われる。無事に救出できてよかった」と、初めてのカメの夜間救出劇に笑みを浮かべた。
(米田英明通信員)