昭薬付、逆転勝ち 夏の甲子園県大会第5日


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古豪・沖水を大差で破り、大喜びする昭和薬科ナイン=26日、宜野湾市立野球場(嘉陽拓也撮影)

 第98回全国高校野球選手権沖縄大会第5日は26日、宜野湾市立野球場などで1回戦の残り試合が行われた。昭薬付は終盤に加点して9―3で沖縄水産に逆転勝ちした。未来沖縄は西原の猛追をかわして6―5で競り勝った。宜野座は4―0で中部商を突き放し、美里工は5―2で石川を破った。美里は6―1で沖縄高専を下し、北山は10―0で南部商にコールド勝ちした。7月2日は2回戦8試合が行われる。

◆相手投手分析 六回に一気
 部活は午後5時から同7時の下校時間までしかできず、何より校舎建て替えで昨年11月から運動場が使えない進学校・昭和薬科が高校野球の古豪・沖水を9―3を制し、大金星を挙げた。

 一回表で2点奪われた後、五回裏まで常に追う展開の3―2。強い沖水に引き離される不安より、前大会8―9で敗れた雪辱を期す思いでしがみつく。その中で、相手投手の球威とコースを着々と分析していた。

 五回裏を終えたグラウンドの整備時間中、國吉大志監督が「相手のプレッシャーはさらに増していく。取れる時に取ろう」とハッパを掛けると、打線が爆発。5番太田大隆の二塁打から始まり、9番福嶺康大の打球が敵失を誘って逆転。そのまま打者一巡で4点を奪う。照屋佳也主将が「練習で使うマシンと同じ急速とコース」と語るほど、相手投手を攻略した打線は八回には押し出しも含めて3点を奪った。

 守備練習もほとんどできず、内野手3人が1年生の中、3年の金城弘貴投手が「俺が引っ張る」気迫で相手打線を封じ、沖水の新垣隆夫監督に「すばらしい投手」と言わしめた。

 沖水を制して2年ぶりに1回戦突破し、笑顔あふれるナイン。國吉監督は「打線がハマるかは紙一重。今日はできすぎ」と冷静だが、チームは勢い付いている。1年の國吉諒次は「勝ちに貪欲になった先輩を支え、次戦に挑みたい」とやる気をみなぎらせた。 (嘉陽拓也)

<きのうの結果>
▽1回戦
【宜野湾】
昭薬付 9―3 沖水
北山 10―0 南部商
 (六回コールド)

【しんきん】
美里工 5―2 石川
美里 6―1 沖縄高専

【北谷】
未来沖縄 6―5 西原
宜野座 4―0 中部商

<7月2日の試合>
▽2回戦
【セルスタ】9時
糸満―八商工
宮古―陽明
興南―豊見城南

【しんきん】9時
北中城―嘉手納
美来工科―前原
那覇西―コザ

【北谷】9時
読谷―宜野湾
那覇―名護