八商工、糸満下す 夏の甲子園県大会第6日


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最後の打者を抑え、勝利の雄たけびを上げる八商工の黒島志門=2日、沖縄セルラースタジアム那覇(諸見里真利撮影)

 第98回全国高校野球選手権沖縄大会第6日は2日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合が行われた。八重山商工は第1シード糸満との激戦を3―2で制した。前原は5―2で第4シードの美来工科を振り切った。那覇は5―3で名護を下し、宜野湾は2―1で読谷に競り勝った。嘉手納は11―2で北中城に、興南は10―2で豊見城南に、宮古は7―0で陽明にコールド勝ちした。那覇西は5―1でコザに逆転勝ちした。

◆打線援護に黒島奮起

 最後の一球を決めた瞬間、ガッツポーズをして雄たけびを上げた。八重山商工のエース黒島志門は持ち味の変化球で攻め、次々とアウトを重ねて完投。運命の2回戦は八商工が第1シードの糸満との接戦を制し、大きな勝利をつかみ取った。黒島は「やっと終わった。苦しかった」と勝利をかみしめた。

 初回と二回はリズムに乗れず被安打4を浴びた。修正した三回からは変化球が決まり「相手は自分のバッティングができていない。うまくはまった」とリズムに乗る。自信のスライダーを中心にオーバーとサイドを投げ分けて打ち取った。

 打線も援護した。「甲子園(昨年のセンバツ)を経験したピッチャーは違う」(前粟蔵知弘)と言うように、王者糸満のエースの速球や変化球に苦しんだ。それでも四回にエンドランと相手のミスで先制。1―0の七回には前粟蔵が二塁打で好機を作る。1点追加して1死一、三塁、「練習で逆打ちを意識していた」という2番打者の大濱安音夢が右方向へ適時打を放った。

 八回には糸満に2点を返されたが、黒島が糸満の最終回の攻撃をしのぎゲームセットを迎えた。伊志嶺吉盛監督は「勢いで勝てている。(選手らは)言うことを聞かないがそれがいい。甲子園に行った時と似ている」と目を細めた。(崎原有希)

<きのうの結果>
▽2回戦
【セルスタ】
八商工 3―2 糸満
宮古 7―0 陽明
 (七回コールド)
興南 10―2 豊見城南
 (七回コールド)

【しんきん】
嘉手納 11―2 北中城
 (八回コールド)
前原 5―2 美来工科
那覇西 5―1 コザ

【北谷】
宜野湾 2―1 読谷
那覇 5―3 名護

<きょうの試合>
▽2回戦
【セルスタ】午前9時
豊見城―那覇工
小禄―南部工
沖尚―浦添

【しんきん】午前9時
美里工―未来沖縄
名護商工―那覇商
北山―宜野座

【北谷】午前9時
北谷―浦添商
美里―昭薬付