石垣島の名将、最後の夏 八重山商工・伊志嶺監督


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試合に敗れ、校歌斉唱する相手を見詰める八重山商工の伊志嶺吉盛監督(手前)=10日、沖縄セルラースタジアム那覇

 「生活の一部だった」八重山商工の監督を今夏で勇退する伊志嶺吉盛監督にとって、準々決勝の嘉手納戦が最後の試合となった。延長十一回の接戦の末敗れたが「良いゲームだったね」と目を細める。第1シードの糸満や昨年4強の宮古を制して勝ち上がってきた八商工。伊志嶺監督は「近年にない心のスタミナがあるチームだ。強豪校に勝ちながら成長していった」とナインをたたえた。

 「13年支えられここまでできた」と周囲の支えに感謝する。「甲子園に行って終わりたかったが精進が足りなかった」と敗戦の弁。2006年春、夏に島から甲子園に導いた監督の願いはかなわなかった。一方、「負けて初めて感じることがある。野球人生は社会人になった時に生きる」と最後の夏を一緒に過ごした選手らの今後に期待した。